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「ATCコミュニケーションハンドブック」の活用について

航空機の安全な運航を確保するために「ATCコミュニケーション」は重要な役割を担っています。
2010年に日本航空機操縦士協会ATS委員会は、航空局と全面的にタイアップして、航空交通管制官の団体である航空交通管制協会 技術委員会と共同で、2007年9月から2009年7月の間に国内で発生した11件の滑走路誤進入と滑走路上で発生したインシデントをATCコミュニケーションに特化して徹底的に解析しました。
実際に「何が不都合であったのか」、「どうしていたらインシデントが防げていたのか」を抽出して、具体的防止策を見つけ出す作業を行い、2011年3月に解析結果を「ATCコミュニケーションハンドブック」としてまとめ、「滑走路誤進入を防止するためのATCコミュニケーションのありかたについて」の映像(動画) 化も行いました。

ATCコミュニケーションハンドブックは全管制官に配布され、航空会社の定期訓練用教材として採用されるなど、ATCに関する不具合事象防止のために活用されています。パイロットと管制官が同じ内容の教育資料を履修することにより、滑走路誤進入防止対策はもとよりATCに関する不具合事象防止の一助になれば幸甚に思います。

                                     公益社団法人 日本航空機操縦士協会 会長
                                                    進 俊則

≪補足≫
これらの資料、動画は、JAPA Home Page の Top画面上の「ATC Communication Handbook」ボタンから参照いただけます。
https://www.japa.or.jp/ats_committee
また、ハンドブックや動画の中でも度々引用されている「ATC Communication Loop」について、関連資料をまとめました。
併せてご活用ください。

「ATC Communication Loop に関する資料」 (参考)
第41回 ATS シンポジウム (2019-10-26開催) ※P38~
動画「ATC Communication Loop」~Communication Error 防止のために~(解説)
動画「Pilot-Controller Communication Loop」
E-Jounal No.2019-005 (2020-02-22発行)
 Note : AIM-J 第291項に「ATC Communication Loop」に関する記載が追加されています。(2019年後期版以降)

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